当院人気メニュー「サーモン注射」とは?注入テクニックについても公開!

こんにちは!院長の植田です。

サーモン注射は流行りの肌育注射の1つで、繰り返し注入することで肌を若返らせ、アンチエイジングに効果的な薬剤です。今回はリジュランとの違いや注入テクニックも含めて、詳しく解説していきます。

【目次】
1.サーモン注射とは?
2.リジュランとの違いは?
3.何に効果がある?
4.注入テクニック

1.サーモン注射とは?

サーモン注射の歴史はリジュランよりも古く、もともと1970~1980年代に、イタリアを中心とするヨーロッパで、PDRN(ポリデオキシヌクレオチド)という物質が、創傷治癒や細胞再生に効果的であると研究されたのがはじまりです。PDRNはサーモンの卵巣から抽出される高純度のDNA断片で、自然由来でありながら高い再生能力を持っています。

当初は糖尿病性潰瘍や慢性的な創傷の治癒に使用されていましたが、2000年代になって、韓国を中心に、毛穴やシワなど肌質改善のための治療薬として、美容皮膚科領域で使用されるようになりました。サーモン注射は皮膚の線維芽細胞に働きかけてコラーゲンを強力に増生でき、高い治療効果が得られたため、瞬く間に広がりました。またサーモンDNAは、他の動物由来のDNAより分子構造が安定しており、ヒトのDNAと非常に類似しているため、アレルギーなど副作用が少ないのも大きなポイントでした。

2.リジュランとの違いは?

サーモン注射がサーモンの卵巣のPDRNを主成分とするのに対し、リジュランはサーモンの精巣から抽出したPN(ポリヌクレオチド)という成分を主成分とします。どちらも同じような効果がありますが、PDRNの方がPNより分子量が小さく、サーモン注射の製剤の方が粘度が低いです。そのため、注入時痛が少ないのが特徴です。また効果実感も、サーモン注射の方が早い傾向があります。一方リジュランの分子は水分子と結合しやすく、保水力が高いと言われてます。

リジュランは韓国のPharmareserch社が製造しているのに対し、サーモン注射は韓国、日本、中国など様々な国が製造・販売しています。同じサーモン注射でも製造メーカーにより効果に差があるのですが、当院ではイタリアのプロモイタリア社から特に質の高いサーモン注射を取り寄せています。

3.何に効果がある?

まず、皮膚の線維芽細胞を刺激し、コラーゲンやエラスチンの増生を促します。それにより肌にハリ、弾力が生まれ、小じわが改善し、毛穴も引き締まります。これは加齢による皮膚の変化に対する根本的なアプローチですので、若返り、アンチエイジング的な側面があるといえます。

また、サーモン注射には抗炎症作用があり、ニキビなど炎症から来る赤みを改善する作用があります。

さらに、血管内皮細胞を修復して血流を改善する働きもあり、それにより目のクマや、くすみを改善をする作用もあります。

まとめると、以下のような効果があります。

①ハリ・弾力の改善

②小じわの改善

③赤みの改善

④目元のクマ・たるみの改善

⑤くすみ・色素沈着の改善

⑥保湿

⑦トーンアップ

⑧肌質改善・アンチエイジング

4.注入テクニック

Cosmetology doctor makes beauty injections on face to a woman in a beauty salon.

このようにサーモン注射にはたくさんの作用があるため、効かせたい作用を適切な部位に注入すること、つまり「皮膚の、どの層に注入するか」が重要です。

通常の肌育目的ですと、鋭針という細い針を使って、粒打ちのように顔全体に等間隔で注入していくのが一般的です。この時、1度に注入する量が多いと、注入時痛も大きくなるため、注入量を調節するのがポイントです。また鋭針の太さが細いほど注入時痛が和らぎ、また皮膚表面に薬剤を届けた方が効果的ですので、短く、細い針を選定することが大切です。当院では髪の毛より細い34G、2mmの鋭針を使用しています。適切な角度で注入することにより、瞼や目もとギリギリも注入することができます。

一方、目の下の凹みなど、皮膚にボリュームを持たせたい場合は、皮膚表面に薬剤を注入しても、小じわ程度なら改善しますが、大きくボリュームを持たせることは困難です。この場合、皮膚の深い層に多めの薬剤を注入する必要がありますので、当院ではカニューレという長くて先の丸い針を使用して、少し深めの層に、凹みにそって線状に注入するようにします。それにより深い層のコラーゲン量が増えるため、皮膚全体が下から持ち上がり、結果的に凹みが改善します。

まとめ

このようにサーモン注射には他の肌育注射とは一味違う良さがあり、注入法によって様々なお悩みに対応できる治療です。どの肌育注射がいいか迷われている方は、一度試してみてはいかがでしょうか。

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